大切なことはすべて音楽とゲームとマンガから教わった

ひきこもり系三大趣味について心に浮かぶことを書き留める

機動戦士ガンダム 水星の魔女

2022年に第1期、2023年に第2期が放映されたガンダムシリーズ

私はこれまでガンダムのアニメを見たことがなかったのですが、初の女性主人公のガンダムということと、放映時からいろいろと話題になっていたということを目にして、興味を持ったので見てみました。

確かにこれは語るべき点が多い面白い作品ですね!


まず第1期(12話)ですが、現代社会の様々なテーマを盛り込んだ内容になっています。

・ワーキングマザー

・LGBTQ

・人種混在社会

・AI社会

・地方創生

M&A

ベンチャー、スタートアップ企業

・事業承継、若い世代の成長

ざっと挙げただけでもこれだけのテーマを読み取ることができました。

まずはとにかく多様性(ダイバーシティ)がクローズアップされます。

女性主人公のスレッタはかなり肌の色が濃い有色人種ですし、「学園内の決闘」に勝利するとヒロイン、ミオリネの婚約者(女性同士)になるという学園のルールも当たり前のように語られます。

また企業グループが様々な組織を運営している設定のため、最近の企業経営上よく出てくるテーマが盛り込まれており、ちょっとした経済アニメのようにもなっています。

各陣営において5名前後のメインキャラがいるため登場人物が非常に多い印象を受けますが、前半は比較的分かりやすい展開でスピード感もあるので楽しく見ることができました。


一方第2期(12話)ですが、物語の本質に迫っていくにつれて難解な展開となりました。

登場人物それぞれが負っている宿命が重く、人物の多さがその重さに拍車をかけています。このあたりは進撃の巨人に近いものを感じました。

アニメあるあるですが、本作も特有の設定や用語を理解できていないといっきに置いていかれることになるので、ちょっとだけ設定解説をさせていただきます。


本作の世界はいくつかの企業によって運営されていますが、最大のものがベネリットグループです。

主人公スレッタを始めとする学生達は、ベネリットグループが運営するアスティカシア高等専門学院でモビルスーツガンダム世界のロボット)の専門教育(製造、整備、パイロット等)を受けています。

ベネリットグループは傘下に多数の企業を抱えるコングロマリットですが、その中でも有力なのがジェターク、グラスレー、ペイルの3社で御三家と呼ばれています。

大人も学生もこのベネリット+3陣営に分かれて、いろんな思惑で動いているということを頭に入れてから見ると理解が早いかと思います。


あとはガンダムですね。

ガンダムも作品によって位置付けが変わっているんだと思いますが、本作のガンダムは呪われたモビルスーツと呼ばれています。

キーワードは「パーメット」。

パーメットはこの世界に存在する元素のひとつで、それ自体に情報を共有する機能が内蔵されています。

パーメットをモビルスーツや各種デバイスに組み込むことにより機器間の情報を共有したり操作したりすることができます(すごいw)。

さらにパーメットは人体にも混入させることができ、これにより人がモビルスーツと同調し動かすことができます。混入量を示す数値をパーメットスコアと呼び、スコアが高いほど(混入量が多いほど)高度な活動ができるのです(要は強い)。

一方でパーメットは多量に摂取すると人体に有毒となる元素です。ガンダムクラスのモビルスーツを動かすためには高いパーメットスコアが必要で、そうなるとパイロットの命を奪うほどの有毒性となるため、ガンダムは呪われたモビルスーツとして開発が禁止されています。

このパーメットスコアも事前に知っておくと、序盤で何が起きているのかを理解しやすくなると思います。


ロボットのモデリングや宇宙戦闘の描写は一日の長あり。

ロボット好きの方はもちろん、(私のような)ガンダム初心者も入りやすいアニメだと思います。