大切なことはすべて音楽とゲームとマンガから教わった

ひきこもり系三大趣味について心に浮かぶことを書き留める

Vivy -Fluorite Eye's Song-

公式略称は「ヴィヴィ」。

今年の4-6月クールに春アニメとして放送されました。

Re:ゼロから始める異世界生活」を書いた長月達平さんが、リゼロアニメ化の際に一部脚本を担当した梅原英司さんと共同で企画したオリジナルアニメ。

制作は「進撃の巨人Season1-3」を手掛けたWIT STUDIO。いろいろ豪華ですね(^^)

私は最近はdアニメで過去作品を見ることが中心で、リアルタイムで放送されているアニメはあまり見ないのですが、本作は家族の勧めもあり見始めたら結構ハマってしまいました。


このアニメは「AI物」の最終形態という印象を受けます。

すなわち、これまで様々な作品で提示されてきたAIの未来に関するテーマが、ほぼ満遍なく詰め込まれているということです。

AIと人間の共存、AIの自我の芽生え、AIと人間の結婚、AIによる失業率増加とAIに対する憎悪、AIの暴走etc.

今までAI物を見たことがないのであれば、この作品を見れば現代社会で議論されているAIの光と影に関する論点をほぼ網羅できると思います。

そしてここであらためて思うのが手塚治虫さんのすごさ。

以前も書きましたが、手塚さんは30年以上前に既にこれらの論点のほぼすべてを作品内で提示し、現代社会への警鐘を鳴らしているのです。

現在、手塚さんの想定通りに技術革新と社会変化が起こり我々は大変便利な生活を享受していますが、この先、負の側面として予測された未来が到来しないことを祈るばかりです。


主人公であるヴィヴィは「歌でみんなを幸せにする」という使命を与えられた「歌姫AI」であり、本作品では音楽も重要な要素となっています。

(サントラも買ってしまいました(^^))

音楽を担当しているのが神前暁(こうさきさとる)さんと言って、岡部啓一さんと同じMONACAに所属する作曲家です。

神前さんの名前を圧倒的に有名にしたのは、言わずと知れた「涼宮ハルヒの憂鬱」。あの「God knows…」も神崎さん作曲です。

本作品でも、登場するAIごとにキャラクターソングが設定されており、どれもストーリーを盛り上げる良曲が揃っています。


さて最後に本作品の盛り上げ役として避けて通れないのがAI「マツモト」の存在。

滅びの未来を回避するために松本博士が過去に送り込んだAIですが、形は浮遊する立方体、とにかく早口で喋りまくり、内容もニヒルやコミカルなものが多く、思わずクスッと笑ってしまう場面多数。

深刻な展開が多めの本作品に、何かと色を添えてくれる存在です。

声優がもはや大御所の域にある福山潤さん。代表作は「コードギアス 反逆のルルーシュ」のルルーシュ、「暗殺教室」の殺センセー、「中二病でも恋がしたい」の富樫勇太etc.

非常に滑舌が良く、聞き取り易い声質なので、よく喋るキャラを担当することが多いですかね。

一方で「僕の隣に暗黒破壊神がいます」という中二病アニメにも出ていたり、ルルーシュもある意味The中二病キャラですし、決め台詞系の中二病キャラも多い気が…。

とにかく幅の広い声優さんですね!


脚本、作画、音楽等とても洗練された作品なので、ぜひここからAIの世界に触れ、「PSYCHO-PASS」や「攻殻機動隊」、「イヴの時間」等のディープな方に入っていってください(^^)

ゲームなら「NieR Automata」、「デトロイト ビカム ヒューマン」。

そういえばもはや夏の風物詩になりつつある細田守監督の「サマーウォーズ」もAIですね。

あちらもおすすめです。