大切なことはすべて音楽とゲームとマンガから教わった

ひきこもり系三大趣味について心に浮かぶことを書き留める

新世紀エヴァンゲリオン

ついに完結となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版」も大ヒット。

先日NHKで放映された庵野さんの「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜」も大反響を呼んでいましたね。

専門家により語り尽くされた題材で、私が今さら解説するのもアレですが、私なりのエヴァ論を書きたいと思います。


エヴァの魅力としてあげられるものは何でしょうか。

精巧なロボット物としてはガンダムマクロスが先行していましたし、個性的なキャラクターという意味では庵野さん自身が「不思議の海のナディア」で既に登場させています。

碇ゲンドウ碇シンジの親子を中心とした奥の深いストーリー。これは確かに魅力ですが、徐々にテーマが深くなり過ぎて、視聴者置いてきぼりの展開に…(^^;)

視聴率も当初は6-8%と水曜日18:30という放映時間を考えると低調で、最低視聴率は第14話の0.9%と記録的低さ。

ガンダムなんかもそうですが、歴史を変えるほどのアニメは、その画期性から最初は社会に受け入れられず視聴率は低いまま推移することが多いです。


ではなぜエヴァンゲリオンがここまでの人気作品となったのか。

私はその鍵はインターネットにあると考えています。

エヴァのアニメが初めて放映されたのは1995年10月。

1995年といえば、社会現象にもなったWindows95が発売された年(発売は11月)で、これ以降一般家庭にもパソコンとインターネットが急速に普及していきます。

これと軌を一にして拡大したのが「2ちゃんねる」に代表される「匿名掲示板」文化。

それまで「パソコン通信」等、一部のマニアの間でしか行われていなかったネット上での意見交換が、誰でも気軽に匿名で行えるようになったのです。


この時代背景にエヴァはぴったりとハマりました。

先述の通り、エヴァのストーリーは回を追うごとに複雑、難解になっていきます。

オンエアを見ても、初見では解釈が非常に難しい中、掲示板で自分の意見を書き込み、他人と活発な議論を行うことにより、視聴者自身が作品を深掘りしていくことができたのです。

「俺はこう思う」、「いやいや、その解釈は間違っている」、「あのシーンは…」、「綾波可愛いw」etc.

プチ専門家達による激論が交わされていくうちに、どんどん人が集まってきて、それがまたメールやHPにより拡散されていく。

まさにインターネットの爆発力を初めて体現したのが、エヴァンゲリオンというアニメだったのではないかと思います。


あの頃エヴァに夢中になったのは、シンジ君と同世代の10代の少年少女でした。

あれから25年。今では皆大人になり、親すなわちゲンドウ視点になっている人も多いでしょう。

私は今回の劇場版も見てないですし、エヴァ自体を繰り返し見て考察することもしてないですが、既にネットで話題になっている「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」という台詞は視聴者自身に向けられているものだと感じます。

我々を25年もの間虜にしてきた青春にここで区切りをつけよう、初老に差し掛かる前に一度自分の人生を振り返りまた前を向いて歩き出そう、個人的にはそんなメッセージを感じましたね。

見てないので文脈全然違うかもですがwすみません。


「逃げちゃダメだ!」。

私の人生の1フレーズです(^^)