また少女マンガを選んでしまった。
やっぱり少女マンガの方が好きなのかなw
カノジョは嘘を愛しすぎてる(カノ嘘)は、青木琴美作の少女マンガ。
天性のボーカリストだが普通の女子高生・理子が、圧倒的人気バンドクリュードプレイ(クリプレ)のプロデューサー・秋と出会い、様々な障害を乗り越えながら音楽業界を駆け上がっていく物語。
2013年に映画化もされたので、ご存知の方も多いと思います。
青木さんは初期の頃は、主役男女の恋愛中心の「The 少女マンガ」的作品が多く、今ひとつのめり込めませんでした(^^;)
しかしこの作品は「音楽」、「芸能界」という新しい要素を下地に多くの登場人物の人間模様を描いており、とても奥深いものに仕上がってます。
このマンガの底辺を支えているのは「音楽が好き!」という空気感。
登場人物達はいろいろな問題で衝突し、悩み、危機を迎えるわけですが(ドラマだから当然ですねw)、最後は「音楽が好きでたまらない」という共通感情でそれをクリアしていきます。
マンガって無音だから、音楽を表現するのは難しいですよね。
でもこのマンガは紙から音が、楽しさが伝わってくる。
これはなかなかの技量だなと思います。
私の推しキャラ①は、理子や秋が所属する芸能事務所の社長・高樹総一郎。
チャラい言動と裏腹に内実は徹底した現実主義者です。
「どんなにいい音楽も聴いてもらえなければ意味がない」
「この国の国民は若い才能を求めるくせに、成長途上を許さない」
「まず聴いてもらうためにプロの演奏家をゴーストに使うのは当然」etc.
一見厳しく見える言葉の裏には所属アーティストへの愛がこもっています。
その背景にはアーティスト時代の彼の経験があるのですが、それはネタバレになるので割愛(^^)
推しキャラ②は事務所の先輩・茉莉(まり)さん。
貧乏の極致から高木さんに拾われてトップアーティストに駆け上がった歌姫ですが、理子の登場によりその地位を奪われそうになり苦悩します。
すべてが崩壊し、どん底にまで堕ち切った場所で茉莉さんが見つけたものは…。
これも本編でお楽しみくださいw
そして映画。
当時17歳の大原櫻子さんが理子役として5,000人のオーディションから選ばれデビュー。
音楽は東京事変の元メンバー・亀田誠治さんが担当し、原作の曲を再現してくれています。
理子が所属するバンドMUSH&Coのシングル「明日も」は、原作では「出サビでパンチのある低音の後、すぐに高低差のついたメロディーラインで理子のピッチの正確さを見せつける」とありますが、その文章通りの曲でした。
クリプレや茉莉さんの曲も含めて、紙面上の音が現実として聴けたことが何より嬉しかったですね!
また長くなりましたがw、音楽と少女マンガが好きな方にはおススメです(^^)