柊あおいさんが描く少女漫画。
1995年にスタジオジブリが映画化したことでも話題になりました。
まずマンガですが、掲載誌はもちろん「りぼん」です(^^)
1989年の発表時、リアルタイムで読んでいました。
その当時のりぼんは毎月妹から借りて、隅から隅まで読んでましたね。
「ときめきトゥナイト(池野恋)」、「ハンサムな彼女(吉住渉)」、「天使なんかじゃない(矢沢あい)」、「ちびまる子ちゃん(さくらももこ)」etc.
当時のジャンプがそうであったように、りぼんもその頃が一番勢いのある作家陣で構成されていたんじゃないかなあ(贔屓目かな…)。
柊さんも看板作家の一人で、それまで掲載していた「星の瞳のシルエット」が大人気でした。
しかし今回初めて知ったのですが、耳をすませばは発表当時は人気が出ず(大人の事情で)連載4回で打ち切りになってしまったそうです。
よく言えば「静謐」な空気感の大人なマンガなのですが、読者層が小中学生女子中心のりぼんでは「地味」と捉えられてしまったのかもしれません。
そして映画。
マンガ界の代表的な「大人」である宮崎駿さんが本作をたまたま読んで気に入り、映画化を進めたとのこと。
主人公の少女、雫と天沢聖司君の爽やかな青春ラブストーリーに仕上がっています。
キュンキュンですね(^^)
実は天沢君の声は今をときめく高橋一生さんがやっています。
当時15歳で、ほとんど無名に近い俳優さんだったのではないでしょうか。
そういうのも面白いですね。
私的映画の思い出(見所?)をひとつ。
雫は物語を書きたいという夢はありますが、学校の勉強はちょっと苦手。定期テスト前になってもなかなか身が入らず憂鬱です。
そんな時、大学生のお姉さんに「お姉ちゃんはなんで大学に行っているの?何かなりたいものでもあるの?」と質問します。
それに対するお姉さんの答えが「それを探すために大学に言っているの」というもの。
当時高校生で特に理由もなく真面目に勉強していた私は、この台詞を聞いて「うわ、お姉さんめっちゃカッコいい!そうか〜大学に行くと何か見つかるんだ。だから大学に行くんだな!」と妙に納得して、そしてまた何も考えず勉強を続けて大学に入りました。
否です!大学に行っても何も考えてなければ、そして行動を起こさなければ何も見つかりません…。
むしろ雫や天沢君のように中学生の頃からでも、将来なりたいものをイメージして具体的な行動を起こすことが、本当の夢を叶えることに繋がるんじゃないかな〜と今は思います。
幸せのカタチは人それぞれなので、どちらが正解というのはないと思います。
夢を追い続けるのもそんな綺麗事じゃないですしね。
ただこの映画は、そんな二者択一「あなたはどちらの人生を歩みたいですか?」という選択肢をさりげなく提示している気がします。
…おっと、最後長くなりましたが、そんな変なことを考えるのは私くらいなので、ぜひ気楽に見てみてください〜。
雫が住んでいる公団住宅(官舎?)も昭和の香りがして必見ですよ!