大切なことはすべて音楽とゲームとマンガから教わった

ひきこもり系三大趣味について心に浮かぶことを書き留める

すぎやまこういちさん

とうとうこの時が来てしまいました…。

すぎやまこういちさんが9月30日、90歳で逝去されました。

いつか来ることは覚悟していましたがやはりショックで、ニュースを見た瞬間声をあげしばらく茫然としてしまいました。

ご冥福を心よりお祈りします。


すぎやまさんは東京大学出身です。

音大に行くか東大に行くか悩み、お金がなかったので東大に行ったとのこと。すごいw

大学卒業後はマスコミの世界に入り、フジテレビでディレクターのお仕事をしながら作曲活動も始め、「亜麻色の髪の乙女」や「学生街の喫茶店」などを作られたことでも有名です。

ドラクエとの出会いも劇的で、当時エニックスから発売されていたPCゲーム「森田将棋」をすぎやまさんがプレイ→アンケートハガキに感想を書く→奥様がそれに気づき投函→ドラクエのプロデューサーだった千田幸信さんがたまたまそのハガキに気づき、すぎやまさんに電話。

何という偶然の産物でしょうw神様ありがとう。


しかし、当時既に大御所だったすぎやまさんを起用することについて、プログラミングを担当していたチュンソフト中村光一さんは大反対したそうです。

「そんな大作曲家にゲーム音楽を作らせたら、なめられて手抜きで作られるんじゃないか」と。

しかし、千田さんの仲立ちで面談の機会を持ったところ、すぎやまさんのゲームに対する造詣の深さに中村さん達開発スタッフは感銘を受け、最後には「ぜひお願いします」となったとのこと。

逸話には事欠かないですね!


すぎやまさんの最大の功績は、ゲーム音楽にオーケストラの概念を取り入れたことです。

1980年代、まだコンピューター技術が発展途上だった頃、当時のゲーム音楽においては同時に3つの音を鳴らすのが限界でした。

いわゆるピコピコ音と呼ばれる所以でどうしてもチープな印象を与えるものでしたが、その中でもすぎやまさんはオーケストラをイメージして作曲をしていました。

3音しか鳴らないのは他のゲームと同じなのですが、すぎやまさんの、ドラクエの音楽だけは、音の厚みが段違いで、非常にドラマチックな印象を与えるものに仕上がっています。

ドラクエ1のエンディングを初めて見た時、ハリウッド映画のエンドロールのようだと感じた人も多かったのではないでしょうか。


実際、初代ドラクエから東京都交響楽団の演奏でオーケストラCD(カセット)を製作、発売しています。

これにより私を含めた子供や、普段音楽を聴かないゲーマー層をオーケストラの世界に引きずり込みました。

バイオリンもビオラもトランペットもオーボエも、すべてドラクエから教わったと言っても過言ではありません。

間違いなくオーケストラへのハードルを下げ、リスナーの裾野を広げた功労者ですね。


最後に個人的ドラクエ音楽10選です。

ドラクエだけで500曲以上ありますから、また10曲選ぶのとか至難の技!(嬉しい)

それでも選びました。

1.ロトのテーマ(Ⅲ)

2.冒険の旅(Ⅲ)

3.おおぞらをとぶ(Ⅲ)

4.勇者の挑戦(Ⅲ)

5.そして伝説へ(Ⅲ)

6.王城(Ⅱ)

7.この道わが旅(Ⅱ)

8.馬車のマーチ(Ⅳ)

9.謎の城(Ⅳ)

10.天空城(Ⅴ)

ホントに"個人的"なのでどうしても古い方になりました。特にⅢ。

Ⅱの「この道わが旅」とか子守唄でも歌ってましたねw

Xについては検討し始めたら危険なので、手出ししませんでした(^^;)


すぎやま先生、本当に本当にありがとうございました!